
「会計なんて地味でつまらない」──そう思っていた時期が自分にもありました。でも「会計の世界史」を読んで完全に覆されました。
著者・田中靖浩は、会計の歴史を「ルネサンスの商人」「産業革命」「世界大恐慌」「シリコンバレー」という時代の流れで語ります。数字の話なのに、まるで小説を読んでいるようです。
会計の世界史(田中靖浩 著)→ Amazon
本書の構成
500年の会計史を3部に分けて解説しています。
- 「簿記」の誕生──ルネサンス期のイタリア商人とパチョーリ
- 「財務会計」の進化──産業革命・株式会社・世界大恐慌
- 「管理会計」の台頭──20世紀アメリカ企業とシリコンバレー
簿記は「ルネサンスの産物」だった
複式簿記が初めて体系化されたのは1494年、フラ・ルカ・パチョーリという修道士によってです。この時代のイタリア商人たちは、遠距離貿易で莫大な富を作り、その富を管理するために「記録の仕組み」を必要としていました。
複式簿記の発明によって何が変わったか。「貸し借りの記録」が「資本の管理」に変わり、企業という概念が生まれる土台になりました。ゲーテが複式簿記を「人類最大の発明のひとつ」と呼んだのも納得です。


