JEPIとJEPQを買っていた時期がありました。2025年に買って、同じ年の9月に手放しています。
動機は「高配当ETFで毎月分配金をもらいたい」でした。仕組みも自分なりに調べてから買いました。それでもやめた理由を、実際の記録と一緒に書きます。
※この記事は個人の体験と感想であり、特定の銘柄をすすめるものではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。
実際に買った記録
まず、自分が何をいくらで買ったのかを出します。
| 銘柄 | 買った日 | 数量 | 約定単価 |
|---|---|---|---|
| JEPI(JPモルガン エクイティ プレミアム ETF) | 2025年5月20日 | 1株 | $56.29 |
| JEPQ(JPM NDAQ エクイティプレミア インカム ETF) | 2025年7月10日 | 1株 | $54.33 |
そうです。1株ずつです。2つ合わせても110ドルほど、日本円にして1万6千円前後。学生のバイト代でやっているので、これが精一杯でした。
毎月分配金が欲しくて買った。でも月数十円だった
やめた理由を書く前に、規模の話をしておきます。
JEPIもJEPQも毎月分配で、利回りは年7〜9%程度(変動あり)。数字だけ見ると魅力的です。では1株だと実際いくら振り込まれたのか。SBI証券の分配金履歴に残っている実額がこれです。
- JEPI:1株あたり42円(税引後)
- JEPQ:1株あたり48円(税引後)
他の米国ETFも含めた受取額は高配当ETFの分配金、実際いくら入った?にスクショごと載せています。
「毎月分配金が入ってくる生活」を想像して買ったのに、実際に入ってきたのは自販機のジュースも買えない金額でした。
これは商品が悪いわけではなく、単純に自分の元手が小さすぎたという話です。ただ、やってみるまでこの当たり前に気づけませんでした。利回り何%という数字ばかり見ていて、その%が自分の金額にかかるといくらになるかを計算していなかったんです。
元手10万円なら年7%で7,000円。100万円なら7万円。1万6千円だと年1,100円ちょっと。同じ利回りでも、意味がまったく違います。高配当を選ぶかどうかより先に、入金力の問題でした。
JEPIとJEPQとは
どちらもJPモルガンが運用するカバードコール型のETFです。
- JEPI:S&P500の構成銘柄をベースに保有しながら、コールオプションを売って毎月分配金を出す
- JEPQ:ナスダック100をベースにした、同じ仕組みのETF
毎月分配されるのが特徴で、高配当ETFを探しているとよく候補に挙がります。
カバードコール型の仕組み
ざっくり言うと、こういう構造です。
- 株(またはそれに連動する資産)を保有する
- その株に対して「コールオプション」を売る
- オプションを売って受け取った対価(プレミアム)を分配金として払い出す
つまり値上がりする権利を売って、その代金を毎月の分配金として受け取っている構造です。分配金はどこからか湧いてくるわけではなく、将来の値上がり分と交換しています。
やめた理由
上昇相場で置いていかれる
株価が大きく上がっても、その恩恵をまるごとは受けられません。一定以上の上昇分はオプションの買い手に渡るためです。強い上昇相場では、分配金をもらいながらも総リターンでは指数に負ける、ということが起こります。
下落には普通に弱い
「オプションを売っているから下落に強い」と思っていましたが、違いました。受け取るプレミアムの分だけクッションにはなりますが、株価が下がればその影響はほぼそのまま受けます。守りの商品ではありません。
分配金の額が一定ではない
毎月分配されますが、金額は毎回違います。市場の値動きが落ち着くとオプションのプレミアムも小さくなり、分配金が減ります。「毎月これだけ入る」という安心感は、思っていたほど得られませんでした。
仕組みは理解していた。それでも、なんか嫌だった
正直に書くと、ここが一番大きかったです。
カバードコールの仕組み自体は、買う前に理解していました。上値を売って分配金に換えている、ということも分かっていました。それでも、実際に持ってみると、なんとなく嫌だったんです。
理屈で説明できる不満ではありません。ただ、自分が持っている資産の値上がりする権利を、毎月どこかへ売り渡し続けている——その構造が、感覚的に気持ちよくなかった。上がっても喜べない状態を、自分でお金を払って作っているような感じがしました。
投資の本には「感情で判断するな」と書いてあります。でも自分は、長く持ち続けるものについては、この「なんか嫌」を無視しないほうがいいと思っています。理屈で納得していても気持ち悪さが残る商品は、下落したときに絶対に持ち続けられないからです。
配当を日本円で受け取りたかった
もう一つは、単純にこれです。配当は日本円で受け取りたかった。
JEPIもJEPQも米国のETFなので、分配金はドルで入ってきます。円で使いたければ為替を通す必要があり、そのときのレート次第で手取りが変わります。
自分が高配当を選ぶ基準は「暴落が来ても配当で心理的に耐えられるか」でした。その配当が、受け取るたびに為替でぶれる。金額が小さいうちは誤差ですが、心理的な支えとして配当を持つなら、変数は少ないほうがいいと考えました。
今のNISAで日本・米国・欧州の高配当ファンドを円建てで持っているのは、この判断の結果です。


