「トリリオンゲーム」要約・感想|営業力と技術力

漫画『トリリオンゲーム』の感想。ハルの圧倒的な営業力とガクの技術力という「外面と中身」の対比から、資金調達・採用・事業開発を高速で進める起業の面白さを考えます。

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目次9項目・約7分で読めます
  1. どんなマンガか
  2. ハルの営業力(外面)とガクの技術力(中身)
  3. 中身がない段階で、人とお金を集める
  4. 期待を集めた後に、作り切る責任がある
  5. ビジネスを作るスピード感が楽しい
  6. 「下剋上」感がたまらない
  7. 21歳・起業挑戦中の自分に刺さった部分
  8. 読むべき人
  9. まとめ
  10. よくある質問

これはマンガです。でもビジネス書として語りたい。

「ベンチャーってこんなもんだよな」と思いながら全巻読みました。起業を考えている人、今まさに何かをゼロから立ち上げている人に特に刺さると思います。

どんなマンガか

天才ハッカーのガクと、口だけは超一流のチャラ男・ハルが組んで、IT企業を立ち上げ一兆ドル企業を目指すという話です。

ガクの技術力とハルの営業力・人を動かす力の対比が面白くて、「スタートアップに必要なのはこの2タイプだ」と腑に落ちます。技術だけでも動かない、口だけでも動かない、両方の化学反応でビジネスが動く。

ハルの営業力(外面)とガクの技術力(中身)

見ていて特に面白かったのは、ハルの圧倒的な営業力と、ガクの圧倒的な技術力の対比です。

ハルは、人に会い、相手の懐へ入り、まだ形になっていない未来を本当に実現できるように語ります。資金調達、採用、交渉、新しい人との出会いなど、事業の「外側」をつくる力が突出しています。一方のガクは、集まった期待を実際に動くサービスへ変える技術を持っています。

役割ハルガク
強み営業・交渉・人を巻き込む力技術・開発・形にする力
集めるもの人・資金・期待・機会機能・品質・実際の価値
事業での役割外面をつくる中身をつくる

営業だけでは、期待を集めても提供できる価値がありません。技術だけでは、優れたものを作っても存在を知ってもらえず、人も資金も集まりません。外面と中身のどちらが上という話ではなく、両方がそろったときに初めて事業が大きく動くことが、二人の関係から伝わってきます。

中身がない段階で、人とお金を集める

トリリオンゲーム特有のゾクゾク感は、完成したビジネスを売るのではなく、まだ十分な中身がない段階でハルが人とお金を集めてしまうところにあります。

普通なら、商品を完成させ、実績をつくってから営業や資金調達を始めると考えます。しかしハルは、先に大きな約束と期待をつくり、採用や出会いによって必要な能力を集めます。そして後から、ガクたちが期限に追われながら何とか中身のあるビジネスへ仕上げていきます。

この「先に機会をつくり、必要なものを後から集める」という順序が、現実離れしているようで起業の一面を表していると感じました。十分な資金、人材、実績がそろうまで待っていたら、新しい事業はいつまでも始まりません。今あるもの以上の未来を語り、その未来に必要な人を巻き込む力も、起業家に必要な能力です。

期待を集めた後に、作り切る責任がある

ただし、外面だけを良く見せればよいわけではありません。ハルの営業が物語として成立するのは、集めた期待に対してガクが中身を作り、最終的に価値を返そうとするからです。

実現できないことを言って終われば、それは営業ではなく信用を失う行為です。先に約束するなら、後から必死に追いつき、成果として返す責任があります。営業で生まれた時間と機会を、技術と実行力で本物に変える。この緊張感が二人の事業を面白くしています。

ビジネスを作るスピード感が楽しい

資金調達、採用、出会い、開発が次々につながり、何もなかった場所から短期間でビジネスが立ち上がっていくスピード感も魅力です。

計画を完璧にしてから動くのではなく、目の前に現れた人や機会を使い、その場で次の一手をつくる。問題が起きたら止まるのではなく、新しい交渉やアイデアでさらに大きな展開へ進む。この予測できなさが、読んでいて楽しく、同時にゾクゾクする理由だと思います。

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「下剋上」感がたまらない

このマンガの一番の魅力は「下剋上感」です。金も実績も人脈もない状態から、頭と度胸と行動力だけで大きな相手をひっくり返していく展開が続きます。

「やばい状況になってから逆転する」というシーンが何度もあって、読んでいて「そうそう、これよ」という感覚になります。ピンチをチャンスに変える発想の速さ、常識を疑う思考、圧倒的な行動力——全部ビジネスの教科書として使える。

21歳・起業挑戦中の自分に刺さった部分

BANSOUで営業代行を始めて、REProductで新しいサービスを立ち上げようとしている自分には、このマンガは「そうそう、こういう感じ」の連続でした。

特に刺さったのは「何もないところからでも、ビジョンと度胸があれば人を巻き込める」という描写。信用も実績もゼロの段階から、大きな相手と交渉する場面が何度もあって、「なんでそんなに堂々とできるんだ」と思いながらも、それが正解なんだよなとも思える。

もう一つは「スピード感」。ビジネスのスピードがとにかく速い。考えすぎずに動いて、失敗しながら修正していく。これは今の自分へのメッセージとして受け取れました。

ハルのような営業力が、なぜ学校では教えられないのか。その答えを書いた『なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか』(Amazon)もあわせて読むと、営業の見え方が変わります。

読むべき人

  • ✅ 起業・独立を考えている人
  • ✅ 下剋上・逆転劇が好きな人
  • ✅ ビジネス書は苦手だけど学びたい人(マンガなので読みやすい)
  • ✅ スタートアップ・IT業界に興味がある人
  • ❌ 堅い経営理論を学びたい人(エンタメ寄りのマンガです)

まとめ

マンガだからといって侮れない。むしろビジネスの「空気感」「マインドセット」はこういうフィクションからの方が吸収しやすいことがあります。

「いつか起業したい」という人が読むと、背中を押してもらえる一冊です。あと純粋に面白いので、読み始めたら止まらなくなります。

よくある質問

何巻まで出ていますか?

ビッグコミックスピリッツで連載中の作品です。現時点で複数巻が刊行されています。Amazonや電子書籍でまとめ買いするのがおすすめです。

IT・テック知識がないと楽しめませんか?

楽しめます。技術的な説明は読者に伝わるレベルに噛み砕かれていて、IT知識がなくてもストーリーとして普通に面白いです。

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取引や投資を勧誘するものではありません。投資・購入に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。掲載内容には正確を期していますが、その完全性・最新性を保証するものではありません。詳しくは免責事項をご覧ください。

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