
ベストセラー『ジェイソン流お金の増やし方』の続編です。前作が「節約して投資する」話だったのに対し、こちらは「そもそも投資する元手(種銭)がない人はどうするか」に答える本です。
投資の前に「稼ぐ力」
お金を増やす前に、まず稼ぐ・収入を増やす。当たり前だけど見落としがちな順番です。資産形成の初期は、投資のリターンより「入金力」の方が結果を左右します。これはジャスト・キープ・バイングやサイコロジー・オブ・マネーでも語られる本質です。
「節約して投資する」だけでは、もやもやが残った
前作『ジェイソン流お金の増やし方』は、支出を減らし、余ったお金を投資へ回すという非常に分かりやすい内容でした。ただ、自分には入金力をどう高めるのかという点でもやもやが残っていました。
節約には即効性があり、減らした支出はそのまま手元に残ります。資産形成を始めるうえで欠かせない考え方です。一方、削減できる支出には限界があります。毎日の楽しみや経験まで削りながら投資額を増やす生活には、「自分が目指したい資産形成はこれなのだろうか」という違和感がありました。
質素な生活を続けること自体が目的になってしまうと、将来のために現在の人生を我慢し続けることにもなります。もちろん何に幸福を感じるかは人それぞれですが、自分としては、生活を極端に小さくすることよりも、提供できる価値を増やして収入を伸ばし、その一部を投資へ回すほうが納得できます。
入金力は「利回り」より自分で変えやすい
資産形成というと、より高いリターンの商品を探すことに目が向きます。しかし投資の利回りは自分で完全にコントロールできません。相場が上がる年もあれば、下がる年もあります。
一方で、仕事の能力を高める、転職する、副業を始める、事業をつくるなど、収入を増やすための行動は自分で改善できます。特に運用資産がまだ小さい時期は、利回りを少し上げることより、毎月投資へ回せる金額を増やすほうが資産額への影響は大きくなります。
| 方法 | 強み | 限界・注意点 |
|---|---|---|
| 節約する | すぐ始められ、効果が確実 | 削減額には上限がある |
| 収入を増やす | 入金力の上限を広げられる | 時間・学習・挑戦が必要 |
| 運用利回りを追う | 元本が大きいほど効果が大きい | リスクも増え、結果を制御できない |
『稼ぎ方』を読んで、資産形成の全体像がすっきりした
本書は、前作で感じていた違和感に「まず稼ぐ力を高めればよい」という答えを与えてくれました。節約か収入アップかの二者択一ではなく、無駄な支出は減らしつつ、収入そのものを伸ばし、増えた余剰資金を長期投資へ回すという流れです。
- 稼ぐ力を高める:仕事・副業・事業で提供できる価値を増やす
- 生活水準を急に上げない:収入が増えた分をすべて使わない
- 入金力を高める:毎月投資へ回せる余剰資金を増やす
- 長期で運用する:前作で学んだ分散投資を継続する
「投資額を増やすには、もっと生活を切り詰めなければならない」と考えるのではなく、「自分が稼げる金額を増やせば、今の生活を守りながら投資も続けられる」と考えられるようになりました。自分にとって本書は、資産形成における入金力の位置づけをすっきり整理してくれた一冊です。
実際の投資先と超分散の考え方は、前作の『ジェイソン流お金の増やし方』の感想で詳しく紹介しています。
21歳の自分に刺さったこと
自分はBANSOUという営業の事業をやっていて、まさに「種銭を作る」フェーズ。今の自分には「稼ぐ力を上げる」方が圧倒的に効く。この本はその順番を肯定してくれました。







